【就活生必見】映画『何者』の感想（ネタバレ）とあらすじをご紹介‼︎就職活動が嫌いになるし人間不信になる話題作‼︎

映画『何者』の作品情報

作品情報

作品名	何者
原作	朝井リョウ
監督	三浦大輔
脚本	三浦大輔
出演	佐藤健 有村架純 二階堂ふみ 菅田将暉 岡田将生 山田孝之
製作国	日本
公開日時	2016年10月15日
上映時間	97分

 

映画『何者』の登場人物とキャスト

写真	役名・キャスト・概要
	拓人 （佐藤健） 何事も分析するタイプの真面目な大学生。ことあるごとにSNSを更新する。過去に演劇をしていたが就職をするためにその道を諦める。
	瑞月 （有村架純） 実直な女子大学生。光太郎の元カノで拓人が密かに思いを寄せる。
	理香 （二階堂ふみ） いわゆる、意識高い系女子。自分の家を就活対策本部として拓人達に貸す。バリキャリを目指すも就活で苦戦し理想と現実のギャップに苦しむ。
	光太郎 （菅田将暉） バンドマンで就活のことなど少しも考えていなかった自由奔放な大学生。
	隆良 （岡田将生） 就活せず自分で稼ぎます系の大学生。就活みたいな決められたレールには乗らないと言いつつ内心焦っている。理香の彼氏。
	サワ先輩 （山田孝之） 拓人の先輩で人生を達観した気になっている。

映画『何者』の感想とあらすじ

ルームメイト光太郎のライブを見にいった拓人

就職活動中の拓人は、友人でルームメイトでもある光太郎のバンドが解散ライブを行うライブハウスに足を運んだ。

光太郎が情熱的に歌う姿を見ながら、拓人は音楽の力強さと光太郎のパフォーマンスに感動していた。

ライブを見ていると、長い間留学していた友人の瑞月に偶然出会う。

瑞月は光太郎の元カノだったが拓人は以前から彼女に好意を寄せていたのだ。

久しぶりの再会に、拓人は少し緊張しながらも笑顔で彼女に話しかけた。

二人は互いの近況を話し合いながら、昔話に花を咲かせた。

しかし、会話が一段落すると、拓人はふとポケットからスマホを取り出し、SNSの通知を確認し始め常にスマホを手放せない様子だった。

就活対策本部の設立

ある日、拓人と光太郎の家にインターホンが鳴り響いた。

扉を開けると、そこには瑞月の姿があった。

彼女は、友人が偶然にも同じアパートの上階に住んでいることを知り、訪ねてきたのだ。

瑞月の提案で、拓人と光太郎は瑞月の友人、理香の家に挨拶に行くことになった。

理香もまた、同じく就職活動中の学生であった。

四人は意気投合し、理香の部屋を就活対策本部として使用し、共に就活に関する準備をすることにした。

他の人とは違う価値観を持つ隆良

拓人たちが理香の部屋で就職活動の準備をしていると、理香の彼氏である隆良が帰宅した。

隆良は、会社に縛られず自由に生きたいという理由で就職活動をしていないため、拓人たちとは異なる価値観を持っていた。

彼らは隆良との相性に違和感を覚えながらも、拓人たちは各自で理香の部屋で就活の準備を進めていった。

意識高い系女子・理香

SNSが一般的になった現代では、情報を手に入れるのが容易になっていた。

理香は企業の担当者やOBと名刺交換を行い、SNSで連絡を取るなど、インターネットツールを駆使して就職活動に取り組んでいた。

彼女は企業の最新情報や就活のコツを常にオンラインでチェックし、必要な情報をすばやく入手していた。

その熱心な姿勢はまるでプロフェッショナルのようで、就活イベントやセミナーにも積極的に参加し、その度に新しい名刺を増やしていた。

一方、拓人や光太郎は、理香のあまりにも真剣すぎる就活への取り組みに若干引いてしまっていた。

理香が夜遅くまでパソコンやスマホに向かって情報収集をしている姿を見て、そこまでやる必要があるのかと思うこともあった。

彼らは理香の努力を尊敬しつつも、自分たちはもう少しリラックスして就活を進めたいと感じていた。

かつての友ギンジに苛立つ拓人

その一方で、拓人は就活中も頻繁にTwitterなどのSNSを使用していた。

特に、以前演劇部で一緒だった鳥丸ギンジのTwitterをよくチェックしていた。

ギンジは就活をせず、役者一本で生計を立てるつもりでいた。

彼はオーディション情報や出演予定の舞台について頻繁に投稿し、自分の演技に対する情熱や日々の努力を発信していた。

そんなギンジに対して、拓人は苛立っていた。

彼は現実の厳しさを知っているからこそ、ギンジが夢を追いかけるだけでは生きていけないのではないかと感じていた。

そこで、拓人はLINEでギンジにメッセージを送り、現実を見て就活をしろとと否定的な意見を伝えた。

ギンジの役者への情熱に冷ややかな態度をとる拓人は、同様に芸術家肌で就活に消極的な隆良にも冷めた目を向けていた。

そのことをバイト先のサワ先輩に話しすと、先輩からは厳しい言葉がかけられる。

拓人は、ギンジと隆良は時代錯誤の似た者同士だと批評したが、サワ先輩はそれに反論した。

「全然違う」と厳しく言い放ち、ギンジに対してもっと理解があると思っていたと言われた拓人は、その言葉に動揺し立ち尽くしたのだった。

内定が決まりだし亀裂が生じる

理香の家で就職活動の対策をしていた拓人と光太郎。

その夜、拓人のスマホに瑞月からの着信があった。瑞月は電話越しに内定を取れたことを嬉しそうに報告した。

その後、光太郎も出版会社から内定をもらう。しかし、拓人と理香はまだ内定を手にしておらずかなり焦りを感じていた。

ある日、拓人と理香は同じ会社のグループディスカッションで同じグループになった。

すると理香が拓人の話を遮り、自分本位にディスカッションを進める。その姿に、拓人は嫌悪感を抱いたのだった。

その後、光太郎の内定祝いを兼ねて、拓人のバイト先でパーティを開いた。

サワ先輩も参加し、三人で楽しい時間を過ごしていたが、途中で拓人とサワ先輩は二人きりになる場面があった。

拓人は以前サワ先輩に叱られたことについて説明しようとしたが、サワ先輩は「SNSでは人を判断できない」と一蹴した。

SNSを頻繁に使う拓人にとって、その言葉は図星であり、またしても何も言えなくなってしまう。

その夜、光太郎と一緒にタクシーで帰る中、光太郎は「どうして拓人が内定をもらえないのか理解できない」とつぶやいた。

しかし、拓人は自分がそんなに高く評価されていることに対して戸惑いを感じていたのだ。

真実を知ってしまう

帰宅した拓人はコピーを取るために理香の家を訪れた。

コピー機を使うために理香のパソコンを操作しているうちに、興味が湧いてインターネットの検索履歴を見てしまう。

その間、理香も自分の携帯が使えず、拓人の携帯を借りたが、その際に彼の検索履歴を見てしまった。

拓人は光太郎の内定先の評判を、理香は瑞月の内定先の評判をそれぞれ見ていた。

嫉妬からか、2人は友人が内定した会社を調べる下劣な行為をしていた。

拓人は理香を非難するが、理香も拓人がツイッターの裏アカウントで友人たちを批判している事実を知っており、それを拓人に突きつけた。

拓人の裏アカウントには、光太郎や理香に対する冷酷な言葉がぎっしりと書かれていた。

理香によって自分の醜さを改めて認識した拓人だったが、同時に理香も自己中心的であり、自己優先で拓人と変わらない存在であることを自覚し、泣き出してしまう。

面接に臨む拓人

その一件があった後、拓人は企業の採用面接に臨んだ。

1分間の自己PRの時間、彼はこれまで否定的に捉えていた夢を追うギンジのことについて語り始めた。

しかし、彼には1分では話しきれないほどの思いがあった。

拓人はギンジの夢を追う姿勢から目をそらし続けてきたが、本当はギンジにの生き方に憧れており、羨ましかったことに気づいた。

面接を終えた拓人は、これまでとは異なる雰囲気を身にまとい、自分の中にある否定的な部分と決別する覚悟を固め清々しく会場を後にしたのだった。

映画『何者』の感想

自分は何者か？

誰しもが一度はそんな事を考えたことがあるのではないだろうか？

この作品で面白かったのは物語終盤に種明かしがあるあの感じ。そういう映画が個人的に大好きなので面白かった。

内容は就活の荒波に揉まれる大学生の話である。

原作は朝井リョウが平成生まれの作家として初めて直木賞を受賞した「何者」である。佐藤健、菅田将暉、有村架純、岡田将生、二階堂ふみ、山田孝之という豪華キャストで演じられている。

就職活動を始めた大学生の5人が就活対策本部として友人の家で協力して就活を始めるが最初は順調そうに見えていた5人にだんだんと亀裂が生じていく。

この作品では有村架純が演じた瑞月が大手企業の内定をもらったところからそれぞれの本性が明らかになっていく。

友達と就活をしていて自分がなかなか決まらないとやはり焦りや苛立ちが生まれるのだろう。

そんな人の嫉妬心や焦りなどが、かなり忠実に描かれていた。

キャラクターがしっかりと作られていて自分の性格の近い人に当てはめやすいのではないかと感じた。

佐藤健演じる拓人は何事も分析するタイプで真面目系、バンドマンで就活のことなんて全然わからない自由奔放系な光太郎、光太郎の元カノで拓人が片思いをしているthe真面目系の女の子、瑞月。

そして意識高い系でバリキャリを目指す理香、理香の彼氏で就活なんて社会の決められたルール、敷かれたレールには乗らない、就活しません、自分で稼ぎます系の隆良というなんともキャラの濃い5人。

でもこのタイプの人たちは身の回りに実際にいるし見たこともあるからかなりイメージしやすいし当てはめやすかった。

意識高い系は就活うまくいかなくてなかなか内定が決まらなくて焦るよねとか、案外何も考えてないやつの方が決まったりするよねって思ったり。

友達が内定決まったらその企業の悪口とか悪評ばかり調べて僻むやつ出てくるのかって考えると本当に就活きついなって思えてくる。

就活を経験したからこそこの映画をみてあの頃の嫌な気持ちを思い出したり、その頃の周りの友人もこんなだったのかと思ったり発見は多い作品。

しかもこの作品、要所要所でその場にいない人の悪口を話してるシーンがあり、とてもリアルでゾッとする。

あの子は友達いないよねとかそういった陰口を話しているシーンが出てきてリアルすぎて驚愕だった。

何より物語終盤になって種明かしされるのだが、拓人をはじめ5人全員が留年している。

就職浪人している拓人、単位が取れず4年で卒業できなかった光太郎、海外留学していた理香と瑞月。

とりあえず全員が4年で大学を卒業できてない。

さらに1番真面目に見えた拓人はSNSの裏アカを作り友人の愚痴をひたすら書いている。

彼は人を分析してSNSに悪口を書くことによって他人を蔑み自分のメンタルを保っていた。

人は見た目によらないし裏で何やってるかわからないとはこのことかと痛感したし、本当に人間不信になるタイプの映画だった。

これを読んでいる皆さんの周りに同じような人がいないことを心から祈っている。

まとめ

今回は映画『何者』をご紹介してきました。

就職活動に打ち込む大学生を題材にした作品でかなり日々の生活でも人間不信になりそうなほど身近でリアリティが高い内容でした。

就活を経験した人だからわかる共感やあの頃の苦い経験を思い出せるので就活中の大学生や就活を経験したことのある大人にぜひ見てほしい作品です。

上映時間も長すぎないので短時間でパッと映画をみたいという方にもおすすめです。