今回ご紹介する映画は『DUNE デューン 砂の惑星』です。
フランク・ハーバードが1965年に発表した、映像化不可能と言われたSF小説を実写映画化した作品を解説。
ティモシー・シャラメが美しすぎると話題になった『DUNE デューン 砂の惑星』。実際に鑑賞しての感想とあらすじをネタバレ有りでわかりやすく解説します。
シリーズ2作目が公開目前なのでこの記事を読んで『DUNE デューン 砂の惑星』の内容を復習しましょう!!
鑑賞前に用語を復習したい方はこちらをご覧ください↓
『DUNE デューン 砂の惑星』の作品情報
作品情報
作品名 | 『DUNE デューン 砂の惑星』 |
原題 | Dune |
監督 | ドゥニ・ビルヌーブ |
原作 | フランク・ハーバード |
脚本 | ジョン・スパイツ ドゥニ・ビルヌーブ エリック・ロス |
出演 | ティモシー・シャラメ レベッカ・ファーガソン オスカー・アイザック ジョシュ・ブローリン ステラン・スカルスガルド デイブ・バウティスタ シャロン・ダンカン=ブルースター スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン ゼンデイヤ |
製作国 | アメリカ |
公開日時 | 2021年10月15日 |
上映時間 | 155分 |
『DUNE デューン 砂の惑星』のキャラクターとキャスト
写真 | 役名・キャスト・概要 |
---|---|
ポール・アトレイデス (ティモシー・シャラメ) アトレイデス家の後継者でハルコネン家に追われる。未来が見える能力を持つ。 | |
レト・アトレイデス公爵 (オスカー・アイザック) ポールの父。民を公平に扱うリーダー。 | |
レディ・ジェシカ (レベッカ・ファーガソン) ポールの母親であり、レト公爵の愛するパートナー。 | |
ガーニイ・ハレック (ジョシュ・ブローリン) アトレイデス家に仕える武術の達人。ポールを後継者として鍛錬する。 | |
ダンカン・アイダホ (ジェイソン・モモア) アトレイデスの勇敢な戦士。ポールは彼のことを兄のように慕っている。 | |
チャニ (ゼンデイヤ) フレメンの女性戦士。ポールは彼女の夢を繰り返し見ている。 | |
スティルガー (ハビエル・バルデム) フレメンの民をまとめるリーダー。砂の惑星を救う救世主が現れることを信じている。 | |
教母 ガイウス・ヘレネ・モヒアム (シャーロット・ランプリング) 女性のみの秘密結社、ベネ・ゲセリットの教母。 | |
ハルコンネン男爵 (ステラン・スカルスガルド) かつて砂の惑星を支配していたハルコンネン家のリーダー。極悪非道な男。 | |
ラッバーン (デイブ・バウティスタ) ハルコンネン男爵に従う甥。驚異的な身体能力を持ち残忍な性格。 |
『DUNE デューン 砂の惑星』のあらすじ
アトレイデス家
10190年、人類は地球を離れ惑星に移住しており壮大な宇宙帝国が築かれていた。
そこには皇帝が定めた厳格な身分制度が存在しており、それぞれの惑星には大きな領家が存在しており彼らが支配していた。
水に恵まれ緑に囲まれた惑星カラダンを支配していたのはアトレイデス家のレト・アトレイデス公爵であった。
皇帝から砂の惑星アラキスが与えられ統治するように命令が下される。
アラキスはデューンと呼ばれる砂の惑星で、惑星全体が砂で覆われた砂漠であり高温の上、サンドワームと呼ばれる巨大な生物が生息する非常に危険な場所であった。
その一方で、アラキスには宇宙を行き来するのに使用する抗老化作用を持つ「メランジ」という香辛料が宇宙で唯一採取できる惑星だった。
レト・アトレイデス公爵の息子で後継者のポールと母のジェシカも惑星に移住することになる。
クウィサッツ・ハデラック
ポールは以前から見る夢に悩まされていた。それは惑星アラキスに住む先住民フレメンの女性の夢だった。
ある時、夢に悩まされるポールの元にベネ・ゲセリットという女性のみで構成される特殊能力を持つ秘密結社の教母が現れる。
彼女はポールに英雄となる資格があるのか試す為、箱の中に手を入れさせ苦痛を与える。しかし、ポールは何とかその苦痛に耐えることができた。
ベネ・ゲセリット出身のジェシカの息子であるポールには未来を見ることができるという能力があったのだ。
この出来事によって女性以外に声と呼ばれる能力を教えてはいけないという組織の掟を破り息子ポールに修行をしていることがバレてしまった。
ベネ・ゲセリットには帝国を裏で操るという目的があり数千年に渡って血統を入念に操作して「クウィサッツ・ハデラック」を誕生させようとしていた。ポールはそのクウィサッツ・ハデラックだったのだ。
デューンと呼ばれる砂の惑星 アラキスへの移住
アラキスに移住したアトレイデス家は、先にアラキスに移りフレメンの元に潜入していたダンカンと合流し、彼が連れてきたフレメンのリーダー、スティルガーと対面する。
フレメンとの協力体制を築くことが目的だったが、彼は香料メランジの採取は認めるもフレメンの居住地を探らないことを条件にしてその場を去った。
アラキスに移住後、部屋で過ごすポールを虫のように飛ぶハンターシーカーが襲うがポールは素手でハンターシーカーを捕まえる。近くの水道管に潜んでいたハルコンネン家の刺客が操縦していた。
デューンの元支配者ハルコンネン家の侵略
アトレイデス家の医師、ドクター・ユエの裏切りによってレト公爵はハンターシーカーに刺される。
彼の裏切りによって惑星に張られていたシールドは破壊され、惑星を襲う戦闘機が次々に現れアラキスは戦場となる。襲撃の犯人はハルコンネン家だけではなく、皇帝の軍隊であるサーダカーも加勢していた。
勢いのあったアトレイデス家を恐れたハルコンネン家と皇帝は結託し彼らの陰謀によって罠にはめられてしまっていたのだ。
その後、レト公爵はハルコンネンの軍に連れ去られてしまう。
追われるアトレイデス家
ハルコンネンの元に連れてこられたレト公爵は、ドクターユエに託された毒の息を吐いて自らの死と引き換えにハルコンネン家の家来たちを殺害します。ハルコンネン男爵を殺害しようと吐いた毒でしたが彼は生き残ってしまった。
攻め込まれたアトレイデス家は応戦をしますが苦戦を強いられる。ダンカンはポールとジェシカを守るため自ら危険を犯して戦い命を落としてしまう。しかし、ダンカンの思いもあってポールとジェシカは逃げることに成功する。
帝国の生物学者であるカインズ博士に助けられフレメンの居住地を目指すことになる。彼女はフレメンの出身で砂漠の砂歩きの方法も知っていた。
2人はカインズ博士に誘導され飛行機で逃げようとするがハルコンネンの仲間に捕まってしまう。しかし、基地に連れて行かれる途中にポールが声を習得し母ジェシカと協力して彼らを倒すことに成功する。
しかし、砂嵐に巻き込まれ操縦不能になってしまう。未来を見たポールはなんとか砂嵐を抜けるも墜落してしまう。
【砂の惑星 デューンの先住民】フレメンとの遭遇
フレメンの保水スーツを着て砂漠を歩くポールとジェシカの前にフレメンが突然現れる。フレメンは彼らの事をずっと監視していたのだ。
そのフレメンの中にはずっと夢に出てきていた女性のチャニと出会う。リーダーのスティルガーとはすでに面識があったポールは彼によって助けられます。
ポールはスティルガーに仲間に入れてくれと頼むと彼は悩んだ。すると仲間に入れることを認めないフレメンが決闘を挑むことに。
これまで鍛錬によって剣の腕を鍛えてきたポールだったが今まで人を殺したことがなく相手にとどめをさせず苦戦する。
勝利の一歩手前まで何度も行き降参することを要求するが決闘はどちらかが死ぬまで決着はつかないというルールだった。ポールはなんとか勝利することができ、フレメンに受け入れられた。
フレメンと行動を共にすることになったポールは「僕の道は砂漠へと続く」と確信しアラキスの砂漠へと歩きだした。
『DUNE デューン 砂の惑星』の感想・解説
『DUNE デューン 砂の惑星』はフランク・ハーバードのSF小説「デューン 砂の惑星」を映画化した作品である。
デューンシリーズは1965年に発表された「デューン 砂の惑星」を皮切りに小説で全6作品発表されている大人気SFシリーズだ。
幾度となく映像化の計画がされるも頓挫したという映像化が困難と言われる程作り込まれた世界観なのが特徴である。
1970年代にアレハンドロ・ホドロフスキーが10時間以上に及ぶ大作映画構想を企画するが製作は中止された。その製作過程を映し出した映画が『ホドロフスキーのDUNE』として2013年に公開されている。
1984年にはデイビット・リンチが映画を、2000年にはリチャード・ルビンスタインがテレビシリーズを製作している。
幾度となく製作されるも満足した表現ができていないと言われているデューンの映像化に挑んだのが今作の監督、ドゥニ・ビルヌーブだ。
進んだ映像技術と表現でこれまで再現困難とされてきた砂の惑星の映像を忠実に表現できていおり、壮大な世界観と美しすぎる映像、迫力のあるシーンのそれぞれが上手くマッチして見る者を飽きさせない。
世界観にどっぷり引き込まれる作品である。
SFの作品が苦手な人や馴染みのない人にとっては聞きなれない名前や突然出てくる能力、武器、道具などに頭が追いつかなくなりがちだが今作は見れば見るほど理解を深めることができ、理解するとさらに面白さが見えてくるスルメのような作品だ。
個人的にはSFの設定や世界観、武器、装具などだけでもとてもワクワクできた。
映像化が難しいと言われるほど作り込まれた世界観と一作では描ききれないキャラクター同士の関係性や設定の部分は大きな見どころだった。
香料メランジをめぐる戦いと領家同士の覇権争い、そこに加わる特殊能力を持った集団など、どこを取っても目が離せない。
また、音にも是非注目してほしい。言葉で語りすぎず、音の違いで表現したり些細な環境音1つとっても繊細な音の使い方だと感じた。
特に、サンドワームが忍び寄るシーンでは見ているこちら側まで不安にさせるような音を使い臨場感あふれる演出をしている。
ポールを演じるティモシー・シャラメの美しすぎる風貌とフレメンのチャニを演じるゼンデイヤの青い瞳は見どころの1つと言っても過言ではない。2人が画面に映るだけで映像に花が咲く。
まとめ
デューン 砂の惑星は何度も映像化が構想される失敗に終わったという超難関の作品。
その世界観を忠実に表現し、映画を見るものを魅了する映像のクオリティには驚かされた。
今作は2部作の1作目であり、2024年3月に2作目の公開が決まっているのでそちらの作品も楽しみである。
今作明かされなかった、チャニとの今後の展開やポールのアトレイデス家の後継としての振る舞い、フレメンとの共闘など目が離せない。
今後も最新情報に注目していきたいところだ。
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最後までご覧いただきありがとうございます!
次回の記事でお会いしましょう!
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