映画『グランツーリスモ』ゲーマーが一流レーサーに⁉︎世界的に人気ゲームから生まれた衝撃の実話!ネタバレ有りの感想とあらすじをご紹介。

グランツーリスモ 車の前に立つヤンと後方にいるジャックとダニー アクション
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シスネ編集長
シスネ編集長

今回ご紹介するのは2023年9月15日公開の映画『グランツーリスモ』です。

ゲーム界のトッププレイヤーが集められ実際のレースに出場するという過酷なプログラムを描いた衝撃の実話である今作のあらすじや感想をネタバレ有りでご紹介します!

ゲーム「グランツーリスモ」やGTアカデミーの設立経緯などを詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください!

『グランツーリスモ』の作品情報

グランツーリスモポスター
SONY PICTURES

作品情報

作品名 グランツーリスモ
原題 Gran Turismo
監督 ニール・ブロムカンプ
脚本 ザック・ベイリン
ジェイソン・ホール
出演 デビッド・ハーバー
オーランド・ブルーム
アーチー・マデクウィ
ジェリ・ハリウェル
ジャイモン・フンスー
製作国 アメリカ
公開日時 2023年9月15日
上映時間 134分

 

『グランツーリスモ』のキャラクターとキャスト

写真役名・キャスト・概要
ヤン・マーデンボロー
(アーチー・マデクウィ)
本物のプロレーサーを目指すゲーム好きな少年。
ダニー・ムーア
(オーランド・ブルーム)
GTアカデミーを立ち上げた日産のマーケティング担当。
ジャック・ソルター
(デヴィッド・ハーバー)
GTアカデミーのチーフ・エンジニアを務める元レーサー。
マティ・デイヴィス
(ダレン・バーネット)
ヤンとともにGTアカデミーに入った同期。
アントニオ・クルス
(ペペ・バロッソ)
ヤンとともにGTアカデミーに入った同期。
オードリー
(メイヴ・コーティエ=リリー)
ヤンが密かに思いを寄せる女性。
パーソル
(ニクヒル・パーマー)
ヤンのゲーム友達
ニコラス・キャパ
(ヨシャ・ストラドフスキー)
プロレーサー。金持ちの息子で傲慢。

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『グランツーリスモ』のあらすじ

「グランツーリスモ」に熱中するヤン

グランツーリスモに熱中するヤン
SONY PICTURES

ゲーム好きで引きこもりがちのヤンの元についにゲームで使う車のハンドルが届いた。

彼は世界的に大ヒットしたゲーム「グランツーリスモ」に夢中なのである。

そんなヤンの姿を見て心配をする彼の父は「たまには外に出てサッカーをしよう」と誘うがヤンはそれを断りゲームに熱中する。

元プロサッカー選手の父スティーブはヤンに対して「ゲームの世界ではなく外にでて現実を見ろ」と怒りをぶつけた。

GTアカデミーの設立

GTアカデミーの設立者ダニー・ムーア
SONY PICTURES

その頃、東京の日産モータースポーツ部門に訪れたのは米国日産のマーケティング責任者のダニー・ムーアだった。

彼が日本に訪れたのはある企画の提案をする為だった。

ダニー・ムーアは世界中から「グランツーリスモ」のトッププレイヤーを集めレーサーとして育成し本物のレーサーに育てるGTアカデミーを設立するという企画を持ち込んだのだった。

日産からは実施の許可をもらうがそれにはある条件があった。

それは、選手を育成できる優秀なチーフ・エンジニアを雇うことだった。

ダニーはリストアップした候補に片っ端から連絡するも前代未聞の挑戦に協力してくれる人は誰もいなかった。

そして最後に残ったのは元レーサーで現在は整備士をしていたジャック・ソルターだった。

ダニーは直接会ってGTアカデミーの概要を説明してチーフ・エンジニアになってくれないかとお願いをする。

しかし、ジャックは引きこもりのゲーマーがレーサーになれる訳がないと断った。

だが、彼が現在所属しているチームキャパは金持ちの息子ニコラスが傲慢な態度をとっていた。

ジャックがニコラスにレースのアドバイスをするとニコラスは怒り、彼に罵声を浴びせた。

ニコラスの態度にうんざりしたジャックはダニーに連絡をしGTアカデミーのチーフ・エンジニアになることを承諾した。

「グランツーリスモ」の国際大会に招待されるヤン

GTアカデミーでシミュレーショゲーム「グランツーリスモ」をプレイするヤン
SONY PICTURES

アパレル店の店員として地味なアルバイトをしていたヤンの元に友人パーソルから突然連絡があった。

「グランツーリスモ」で好タイムを残していたヤンの元にGTアカデミーに参加するチャンスが訪れたのだった。

このコンテストで1位を獲った者だけが「GTアカデミー」に招待され本物のレーサーになることが出来るとダニー・ムーアは熱く呼びかけた。

映像を見たヤンは人生を変えられるチャンスが訪れたと期待に胸を膨らませる。

興奮状態の彼の元に弟が現れ、今からパーティーに行こうと誘う。

彼はグランツーリスモの練習をしたいという理由で断るが、ヤンが密かに思いをよせる女性オードリーが来ると聞くとパーティーに参加することを決めた。

父親の車に乗って出かけた2人だったが巡回中の警察に見つかり追われることになる。

しかし、ヤンのゲームで磨いたドライビングスキルによって警察を撒くことに成功し彼は自分の運転が上手いと弟に認めさせた。

家に帰ると父親が待っており車のミラーが壊れ塗装が剥がれていることがバレてしまう。

ヤンは自分で弁償すると父に約束するのだった。

次の日になりヤンは父と列車の整備場に来て作業をしていた。

罰ゲームとしてやらされていると思っていたヤンだったが父親に「このままゲームを続けているとお前の人生の終着点はここだ」と言われる。

怒ったヤンはその場を後にしコンテストに向かうことになる。

大会当日なのにも関わらず開始時間ギリギリまで会場に着くことができていなかった。

到着と同時にゲームがスタートする。

後方からのスタートだったがヤンはなんとか1位を獲得することができた。

この結果によってヤンはGTアカデミーに参加する資格を得たのであった。

GTアカデミーに集まるグランツーリスモのトッププレイヤー達

GTアカデミーに集まるグランツーリスモのプレイヤー
SONY PICTURES

GTアカデミーにはグランツーリスモのトッププレイヤーが集められた。

ジャック・ソルターは集められた彼らに向かって「プロレーサーになれないことを証明してやる」と厳しい言葉を言い放った。

厳しいトレーニングが始まると日々ランキングがつけられていた。

ランキング下位のプレイヤー達は段々と脱落していく仕組みだ。

ゲームはできても体力が追いつかない選手や実車で大きな事故を起こした選手は家に帰ることを余儀なくされた。

厳しい中で勝ち抜いたメンバー達は最終日にレースを行い、1位になった選手だけが日産の選手として契約ができる。

ヤンはジャック・ソルダーと共に車に乗って練習をしている際にブレーキが効かずコースアウトしてしまう。

ヤンは脱落を危惧しており、ジャックに対してブレーキがフェードしたと主張した。

彼はゲームで何千回もレーシングカーに乗っていた経験からフェードしたと感じていたのだ。

しかし、ジャックはそんなはずがないと言い「一瞬の判断が現実の世界では命取りになる」と彼に伝えた。

ジャックは他のスタッフに車の点検と試運転をしてもらうとヤンが言っていた通りだったことが発覚する。

当落線上にいたヤンだったが自分の課題である体力面を改善する為にトレーニングを重ねていた。

そこにジャックが現れフェードしていたことを伝え明日のレースの為の準備をするように伝える。

ジャックはヤンの事を見直したのだった。

ギリギリで落選せず残ったヤンは喜びを爆発させ叫んだ。

レース当日

最終日のレースに向かうGTアカデミーの選手
SONY PICTURES

ついに最終日になり運命のレースが始まった。

ヤンは後方からのスタートだったが徐々に順位を上げていく。

終盤まで順位がわからないレース展開になりヤンとマティは最後の最後まで競い合っていた。

常に1位を走り続けていたマティにゴール直前で並び2人ほぼ同時にゴールをする。

ほとんど差がなくゴールをしたのでビデオでの判定にもつれる。

ビデオで確認すると1000分の1秒程度ヤンの方が早くゴールをしていることがわかった。

ジャックは結果を伝えようとするがダニーはそれを止める。

マーケティング担当のダニーは「人前で会話をすることが苦手なヤンは日産にとってふさわしくない選手なのではないか?」とジャックに言いマティを1番にしようと伝える。

しかし、勝負の世界の厳しさを知っているジャックはヤンが1位だと曲げなかった。

彼らにも結果が伝えられヤンは喜んだ。

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ついに日産の一員に

FIAライセンスを取得し喜ぶジャックとヤン
SONY PICTURES

ついにプロレーサーへの切符を掴んだヤンだったが彼には厳しい条件が課せられた。

ツアーで6戦する間に一度でいいから4位以内に入ることが条件だった。

これを達成するとFIAライセンスが与えられ晴れて日産の正式なレーサーとして契約することが出来るのだ。

GTアカデミーを終了後すぐにデビュー戦に臨んだ、なんとか完走することが出来たが結果は最下位だった。

なかなか結果が出ない中で迎えた最終6レース目のドバイ。

この試合で結果が出せなければプロレーサーとしての夢は途絶えてしまう。

ラストチャンスと思い臨んだレースでシムレーサーをよく思わないキャパのニコラスに卑劣な妨害を受けながらも4位に入賞することができた。

この結果を受けFIAライセンスを獲得することができ遂に日産と正式な契約を交わすことになった。

人生最大の悲劇

悲劇的な事故を起こした車
SONY PICTURES

順調に進んでいたヤンであったが彼に悲劇が訪れる。

ドイツ、ニュルンブルクリンクで開催されたレースで快調に飛ばしていたヤンであったが上り坂を猛スピードで登り切ると風が強かったことも影響して車は飛び上がり悲劇的な事故を起こしてしまう

観客席に突っ込んだ車からヤンは意識不明の状態で救出され救急車で病院に搬送される。

しかし、観客の1名が死亡してしまったのだった。

病室にて目を覚ましたヤンはジャックとダニーから死者が出たことを告げられる。

ヤンのミスではなく不運な事故だったとダニーが伝えるがヤンは1人にしてほしいと言い2人を部屋から出した。

レースを続けるのか?辞めるのか?

ジャック・ソルター
SONY PICTURES

気分が落ち込みレーサーとしての未来を考えられなくなったヤンは何もせず部屋に引き篭もる日々が続いていた。

そんな時にジャックが彼の元に訪れ気分転換にサーキットに連れていく。

ジャックは自分がなぜレーサーをやめたのかを語り始めた。

彼はプロレーサー時代、事故によって目の前で選手が死亡するという状況を経験していたのだ。

当時のジャックもお前のせいではないと周りから言われていたが、人の死の重圧に耐えきれず引退を決意した。

ジャックはヤンに対して「普通は逃げ出す、やめてもいいだが、お前は特別な選手だ、まだ続ける意思があるなら共に走ろう」と勇気づけた。

ル・マン24時間耐久レースに出場

ル・マンに参加するヤン
SONY PICTURES

レースを続けることを決めたヤンだったが世間からの評価はかなり厳しいものだった。

シムレーサーに対する批判が日産に対して多数寄せられヤンの立ち位置が危うくなっていた。

そんな時に名誉挽回をするチャンスとして提案されたのがル・マン24時間耐久レースであった。

このレースは厳しいものになるが出場するなら全力でサポートするとジャックは伝える。

ル・マンへの出場を決めたヤンはGTアカデミーの同期でレースを続けていたマティとアントニオと共に過酷なレースに挑戦することになった。

蘇る事故の記憶

レースをしているヤン
SONY PICTURES

ル・マンのレース直前にピットにヤンの父親が現れる。

彼はヤンに言葉をかけるとヤンは「父さんは俺の誇りだ」と言いヘルメットに貼ってある、父が以前に所属していたチームのステッカーを指差した。

レースが始まり快調に飛ばしていたヤンだったが競い合っていた車が事故を起こし燃えてしまう。

それを見たヤンは過去の事故の記憶が蘇り上位に食い込んでいたのにも関わらず順位を落としてしまう。

24時間を3人で交代して戦うレースの為、ダニーはジャックに対してヤンをピットに戻し交代をさせろと言う。

しかし、ジャックは交代はさせずヤンがレース前にいつも聴いている音楽を無線から流し、叱咤激励をした。

その行動に怒ったヤンは事故の記憶から払拭され徐々に順位を取り戻していった。

ヤンに声をかけるジャック
SONY PICTURES

前者の順位が振るわずヤンの順番が早く回ってくることになる。

ヤンは変わらず快調に飛ばしていたがこのままでは上位に行くことはできないと判断する。

これまで何千回とゲームをプレイしてきた経験から自分が考えるラインを走ると無線でジャックに告げると、みるみるうちに順位を上げていく。

遂にラストのコースに差し掛かるとヤンと競っていたのは因縁のニコラスだった。

しかし、ギリギリのところでリードし晴れて表彰台に上げることが出来たのだ。

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『グランツーリスモ』は実話なのか?

ヤン・マーデンボロー
© 2023 Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by Polyphony Digital Inc.

この物語は実話である。

ゲーマーがプロレーサーになるというまさに大逆転のシンデレラストーリー、奇跡の実話だ。

しかし、全てが真実かと言われればそうではなく、一部映画のために再構成された部分もある。

再構成された部分はヤンの事故に関してである。

事故は実際にヤンのレース人生で直面した挫折であり、その後のレース人生を大きく左右した出来事に変わりはない。

しかし、物語の展開を考え順番の入れ替えが行われたのだ。

映画では事故を経験したヤンが再起をかけてル・マンに挑戦するが、現実はそうではない。

ル・マンで表彰台に上がった2年後にあの悲劇の事故は起きていたのだった。

出来事自体は変わらないが順番を再構成することで物語により強弱をつけラストの盛り上がりを演出した形になったのだろう。

その部分以外は事実に基づき製作されている為、リアリティがとても高いし画面越しに応援したくなる。

スタントを担当したヤン本人
SONY PICTURES

映画のエンドロールで明かされるのだがヤンのスタントを担当したのはヤン本人だったそうだ。

こういった協力もありレースシーンはよりリアルな演出になっていた。

『グランツーリスモ』の感想・解説

ゲーマーのヤンが車を運転する
SONY PICTURES

とにかく鑑賞後の満足度が高い作品。

興奮と感動が収まらなかった。

ゲーマーがプロレーサーになるという衝撃の物語だがこれが実話ということに驚いた。

正直に言うと「グランツーリスモ」というゲームを全く知らず予備知識ゼロで鑑賞したがかなり楽しめた。

ゲームを映画化だからそこまで面白くないだろうという偏見を超えてきたし、映画館で熱くなれた。

例えるならスポーツ観戦をして応援しているチームが劇的勝利を収めた時の感覚に近いものがあった。

日本の映画館は声が出せないのが悔しい!そう思えるくらい一緒に叫びたくなり、応援したくなる映画だ。

ゲーム映画というよりスポコン映画の方が表現が近いだろう。

迫力のあるレースシーンや、息を呑むレース展開、挫折からの復活劇と見ていてわかりやすいし楽しめる。

ゲームのような画面表示が現れたりゲーム中にサーキットにいるかのような映像表現があったりとゲームとリアルをクロスさせていル部分も面白さの一つだった。

個人的にはジャックとヤンの師弟関係も良かったし最後のル・マン24時間耐久レースでヤンが指示通り動くのではなくゲームの経験から自分の見出したラインを貫くところがとても良かった。

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まとめ

今回はレーシングシュミレーションゲーム「グランツーリスモ」から誕生したプロレーサーの奇跡のような実話を映画化した『グランツーリスモ』を解説しました。

ヤンの挑戦とそれを支えた多くの人たち、苦悩を乗り越え手にした栄光など様々な要素で楽しめる作品です。

GTアカデミーやゲーム「グランツーリスモ」について詳しく解説した記事もありますので合わせてご覧ください!

シスネ編集長
シスネ編集長

最後までご覧いただきありがとうございます!

次回の記事でお会いしましょう!

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コメント

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